図録紹介・久保田一竹


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出張買取ではコニャック(ナポレオン/VSOP)、ドンペリニョン、モエシャンドン等の酒類、ライター多数をお譲りいただきました@文京区春日 ありがとうございました。

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幻の染色「辻が花」を復活させたという事で有名な久保田一竹さんの図録をお譲りいただきました。

なぜ幻なのかといわれると、残された資料も現存する小袖もあまりに少なく一概には言えませんが、定義としては「絞り染めをベースとして、描き絵・摺箔・刺繍などと複合したもの」ということでいいでしょう。

辻が花はもともと、その絢爛さから徳川家や豊臣秀吉などの着物や陣羽織などにみられることから桃山時代~江戸時代の間が最盛期だったと思われますが
こののちに「友禅染」が出現してからは自然と消滅したといわれています。

たしかにベースの技法を考えれば辻が花は「絞り染め」、友禅は糊をおく捺染がベースとなっています。
手間を考えれば友禅の方が普及したというのはうなずける結果です。

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絞り染め、とは染色の際に色の模様にしたい部分(色を入れたくない部分)に糸を巻き付けたり、板に挟んだりして染料が布地にしみこむことを防ぐ技法です。
逆に友禅の場合は染めたくない部分には糊を置けばいいだけです。
もちろん一概にいうことはできませんが同じ柄を作ると考えたときにやはり友禅の方が楽かなぁ、とは思います。

ただ、やはり絞り染めの魅力は同じものができず、染めたときのにじみやぼかし、色の重ね具合などがフンワリしているところが最大の魅力です。
逆にいえば、友禅に比べると自由な絵柄を作ることが難しいとも言えます。

そう思うと辻が花染めは「絞り染めを用いて自由な図柄を作る」という昔人の夢を実現するにあたった染色技法のような気がします。

 

ヨシダ

 


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