抱瓶、木版画、レコード、ソノシート、硯箱、墨、紫檀の文箱を買受けいたしました:江戸川区葛西にて
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今日は、以前入荷した戦前の商品ラベルのスクラップブックからこちらをご紹介
聞いたことのない商品名や、独特なデザインのラベルが並ぶなか、「あ、これは知ってる(^◇^)!」↓
と、思いきや、こちらはおなじみの「森永ミルクキャラメル」…ではない?
「西村ミルクキャラメル NISHIMURA’S MILK CARAMEL」と書いてありますね。
でもデザインは瓜二つ、商品名「ミルクキヤラメル」の左右に書かれた「風味絶佳」「滋養豊富」のうたい文句もそのままです。
森永の前身は西村という会社だったのかな?などと考えましたが、右下に印字された登録商標も異なっており…。
これは一体…?と考えていると、森永製菓HPのコラム「森永ミルクキャラメル開発よもやま話 第四話」にヒントがありました。
(以下転載、強調は筆者)
「森永ミルクキャラメルの大好評をみて、新発売の大正3年の暮から翌大正4年の正月にかけて早くも偽物が続出。新聞広告のコピーの一部で「いろいろニセモノあり森永製菓にご注意を乞う」や「ニセモノにご注意の上、この商標のある森永ミルクキャラメルの御愛用を乞う」とアピールしました。この時期、150件以上も多発する「森永ミルクキャラメルのニセモノ」の横行を許したのでは、単に商品流通上の不都合があるばかりでなく、そのほとんどが粗悪品なので、消費者に森永ミルクキャラメルの品質が誤認され、評価が下がることになるため、「森永ミルクキャラメルのニセモノ」を排除する活動を行いました。まぎらわしい名称や商標、デザインなどを持つ「ニセモノ」メーカーに警告し、これに従わない場合は訴訟をおこして法的制裁処理を厳しく実行しました。[後略]」
ニセモノが150件とはすごいですね(゜゜!
スクラップブックの「西村ミルクキャラメル」も、そのひとつだったのでしょうか?
森永ミルクキャラメルは、森永創業の明治32年(1899年)に製造・販売が開始されています。
ニセモノの横行も、このハイカラなお菓子が巷に流行し、多くの人に親しまれていたからこそですね。
くまねこ堂では、歴史を伝える貴重な資料をお待ちしております(^^)/
By クラニャン
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