神奈川県鎌倉市で、おもちゃ、ストーブ(アラジン)、ギター、アクセサリー、腕時計、香水、はがき、切手、本、CDをお譲りいただきました!
先日は明治時代のマッチラベルの前編としてご紹介させていただきましたが、今回は後編として引き続き面白い逸品を取り上げさせていきたいと思います!
今回ご紹介させていただいたお品のなかには、日本人による日本人向けのラベルほか、中国への輸出用ラベルも相当数含まれており圧巻!!!
中国はまだ「清」の時代、ここまで古いものになると現地にも現存しないものも多数含まれているのではないでしょうか。
中国の方々にとって縁起のよいとされている動物が多く絵柄に登場しており、特に猿、蝙蝠、虎などが多く登場しているようです!
なかには蝙蝠のうえに猿が乗っているといういいとこどりの絵柄まで(笑)とてもユーモラスです。
また現地の生活の様子を描いたものもあり、野外での散髪の様子を描いたもの、また中国柄にも文明の利器・蓄音器や自転車がデザインされたものもあり、文明の利器の受容史の記録としても貴重なものといえるのではないでしょうか。
描かれているものは蝋管蓄音器ではないので、恐らく1910年頃、清末期から中華民国最初期のものと思われます。
また、明治時代といえば戦勝に沸いていたこともあり、戦争を意識したデザインのものも多数あり、またこのデザインがあってこそ「日清」「日露」などの時代特定の鍵にもなるという重要なポイントになっております。
そしてマニア垂涎の鉄道ものの絵柄もあります!
♪汽笛一声新橋を~と聞こえてきそうな蒸気機関車のレトロな絵柄、また左の木造の電車のラベルにはわざわざ「鉄橋」の文字が。鉄でできた橋自体が先進国の象徴であったような時代を今に伝える資料になっています。
またこれらラベルを検品しておりますと、マッチを擦る側薬の部分が残っているものもあり凝視してみると、現在のマッチ箱にみられる茶色い側薬ではなく、粒子がかなり粗い透明の砂利のようなものが付着しておりました(下図、右側)。ちょうど砂糖のザラメのような感じでしょうか?
思わず見落としてしまいますが、日本人の生活必需品であったマッチの歴史を語るうえで欠かせない部分かもしれませんね。
そして…最後にくまねこ堂だけに、猫ちゃんのマッチラベルをご紹介して終わらせていただきたいと思います!
「カワイイ猫!」というよりも「明治時代の猫」という佇まいですね(笑)
byこばちゃん