見本本「襲ね色目(かさねのいろめ)」のご紹介
いつもご利用ありがとうございます。リピーターのお客様から掛軸、書道道具、万年筆、カメラ、アクセサリー、レコード、CD、切手などをお譲りいただきました@東京都昭島市あさひ町
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3度目のリピーターのお客様のお宅へ即日出張をさせていただきました。
誠にありがとうございます!
襲ね色目(かさねのいろめ)という色見本をお譲りいただきました。
色目とは、日本の伝統的な色彩の組み合わせ表現で
有名な十二単(じゅうにひとえ)、これは言葉のまま十二枚の着物を着る女性の正装着なのですが
これもその辺にある着物を十二枚着ればいいというわけではなく、季節や風物に沿った色合いの着物を十二枚着なければいけません。
とはいえ、色の組み合わせなど考えれば無限大になってしまいます。
その時に使うコーディネート帖がお譲りいただいた「襲ねの色目」です。
十二単は今でいうスーツレベルのガッツリ正装ですが
たいていの装束は2枚か3枚ぐらいを重ねるのが普通です。
日本の伝統色の名前には日本で見られる四季の植物や花、鳥や動物の色に由来する日本独特の色名が使われていますが、そんな風にすべてのものから色を抽出したらキリがないのでは…
と思われるかもしれませんが本当にその通りで、その数は「1000種類」を超えていると言われています。
昔、というとどうしても茶色っぽいというか草木で染めたような地味な色合いをイメージしがちですが
実は現代よりもずっとカラフルで派手だったんじゃないかなーと個人的には思います
当時の絹は非常に薄く、裏地の色が透けるため、透けて見える独特の色合いを楽しんだといわれています。
非常にやんごとない感覚です。
着物に限らず、和菓子などもそうですが
江戸時代という昔から「透ける」というものに美しさや上品さを見出していた日本人の繊細な感性はいつでもなくならないでほしいところだなあ、と思います。
ヨシダ