宅配買取にて、作家原稿、書簡、浮世絵・錦絵、切手や、江戸~明治期の紙モノ資料をお譲りいただきました!
宅配買取にて関東近県のお客様より、作家原稿(鹿島孝二ほか)、書簡、浮世絵・錦絵、切手や、江戸~明治期の紙モノ資料をお譲りいただきました。ありがとうございます!
作家原稿や書簡などは、クリアファイルで保管された形でお届けいただきました。
冒頭に綴じられていたのは、鹿島孝二の自筆原稿です。鹿島は1905年生まれで1930年代初頭にデビューした作家で、1980年代にいたるまで作品を発表し続けていました。この自筆原稿のタイトルは、「頼れる彼女」なのですが、刊行された作品に同タイトルのものは見当たりません。この原稿が書かれた時期についても、一見して特定はできませんでした。もしかすると数多い鹿島の恋愛小説のどこかに、この原稿のアイディアが用いられたのかもしれません。
こちらは、明治末から昭和半ば(1900~1950年代)の人気女優の栗島すみ子書簡になります。書き出しの「謹啓」から美しいですね。ところで、この画像の左から2行目初に「難有(ありがたく)」とありますが、古書店では「ナンアリ」と読んで状態の悪い書籍を指すこともあります(こちらで用いることが多いわけですが)。一方で、整理中の書籍に貼られた「難有」という札に、何やらありがたみを感じてしまうこともあります。
他にも、浮世絵や映画パンフが数点ございます。また、次のような紙モノ資料もお譲りいただきました。
上掲画像の右の資料は、寛政9(1797)年に作成された村役人の名簿でしょうか。多摩郡川野村とのことですが、ここは江戸時代は幕府領でした。現在は、おそらくは、小河内(おごうち)ダム建設(1938年起工、1953年定礎)によって奥多摩湖の底に沈んでしまったであろう地域です。このように、地名を少し調べると、近代化に翻弄された土地の歴史を知って驚くということがしばしば起こります。
くまねこ堂では、今回ご紹介したような紙モノ資料や絵画など、様々なお品物の買取を行っております。ご処分をお考えの際はお気軽にご相談下さいませ。とはいえ、ご処分とはいっても、なかなか判断がつかない場合もあろうかと存じます。ご遺品整理などでお困りのお客さまは、是非くまねこ堂までお申しつけ下さいませ。
小野坂