ヒグマの彫刻と書籍を紹介します #骨董品 #LINE査定
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季節の変わり目で肌寒いですが、そんなときは、新潟県小千谷市に本店があるらーめんヒグマの生姜醤油チャーシュー麵特盛(たしか980円)が食べたくなります。
ところで最近、「ヒグマ注意報」発令中の北海道で、クマの目撃が相次いでいるとの報道が出ています。人間、クマの双方とも被害のないことを祈る日々です。
※札幌南区の硬石山周辺できょうもクマ目撃 ヒグマ注意報発令中(NHK、2022年10月16日)
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20221016/7000051562.html
古書・骨董を取り扱うなかでも、クマを「目撃」することがあります。そうした品々の流通を通して、人間とクマとの関わりの歴史や、今後の共存共栄への道について考えるきっかけができればと思っています。
まずは、現在くまねこ堂の倉庫にある、ヒグマの彫刻(木製)を紹介します。見どころは、目や口、足の裏の焼印です。
目については、黒いガラス玉が伝統の仕様になっています。ただし、大正期製作の最初期の彫刻では、釘を用いていたとされています。
大きく開いた口は、歯や舌のデティールが彫り込まれています。鮭・鱒などを咥えていたら見えない部分ですので、口は重要な見どころになります。
こちらの彫刻には、右前足に焼印があります。こうした点も、注目すべき部分です。
前述の通り、木彫りクマの伝統は、大正期にさかのぼります。その由来については、「2024年に誕生100年を迎える八雲の木彫り熊」について報じた下記の記事をご参照ください。
※木彫り熊×ビームス 八雲町と連携、グッズ発売(北海道新聞、2022年10月7日)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/742401
ヒグマについて知るための本としては、たとえば、上掲画像の書籍があります。
門崎允昭『羆の実像』(北海道出版企画センター、2019年)
門崎允昭『ヒグマ大全』(北海道新聞社、2020年)
著者の門崎氏は農学博士、獣医学博士で、北海道野生動物研究所所長です。『ヒグマ大全』の「あとがき」で門崎氏は、「ヒグマによる人的被害を限りなく小さくすることは可能だ。そして1頭でも捕殺を少なくしたい」と述べています。
人と動物、人と自然との関係を考える際、話題が壮大で、何を手がかりにしてよいか見当がつかないかもしれません。そのきっかけとして、ヒグマに着目することも一手ではないでしょうか。また、木彫りクマ100年の伝統は、近代日本の北海道開拓と密接に関わり、現在の私たちにも直結する歴史だという側面もあります。骨董品としても、歴史のテーマとしても、ヒグマは興味深いのだということがわかりました。
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小野坂