明治の木製の古物商許可証をご紹介
本日はとある古物商の方のご遺族からお譲りいただいた木製の古物商許可証を紹介します。
初見では何が何だかですが、解読をすすめましょう。
右上に「本郷駒込警察署」の焼印があり、左下をみると「明治一六年三月」とあります。
😸 明治だと・・!
わたくし古書骨董のくまねこ堂で働いておりながら、古物商という仕事が明治の時代から存在していたことを初めて知りました・・
この機に古物商という仕事の歴史を調べてみます。
😸ノ🔍 古物商はいつ生まれたのか
もともと骨董品を集める「骨董品収集」という風習は、平安時代に中国から伝えられたようです。日宋貿易が盛んであった時代ですね。ただ当時の骨董品というと、高価なものばかりで大名や豪商、有力商人のようなお金持ちの趣味とされていたといいます。
「骨董品収集」が世間に知れ渡ったのは江戸時代だそう。「茶道」という文化が庶民に広まったことで、茶道で使う茶道具が「骨董品」として集められるようになったようです。骨董商(古物商・美術商)もこの時代に生まれたと言われています。
江戸時代の主な骨董品は茶道具でしたが、明治の時代に入り、骨董商(古物商・美術商)は茶道具以外にも絵画や書画、掛け軸、家具等幅広いジャンルを扱うようになりました。幕末明治の5港開港により和洋折衷、様々なテイストの品物が市場に登場するようになったのではないでしょうか。
木製札には「古物商:道具、銅銀、書籍、袋物、書画、衣類、潰金銀、時計、小間物、煙管」とあります。よろずもの買取しますといった品目ですね。袋物とは手提げ袋をはじめ、煙草をしまうような巾着袋、匂い袋など諸々のことをいうようです。小間物とは何でしょう、置物や筆記具とか。お菓子の当たりカードなんかも買い取って貰えるのでしょうかね。興味深いです。
「この焼物は数年前だったら値段がつかなかった(が今は外国からの需要でなんとか買取できている)」
買取同行先の現場で、このようなことを店主が口にしているのを聞いたことがあります。
広い言い回しになりますが骨董や古書、その他くまねこ堂でも取り扱っている玩具、道具類の値段は市場に出回る量や流行、時代の需要と供給により常に変動的です。過去の年月だけで決まるわけでもありません。そんな変動的な市場で値がじっくりと動くもの、ザワザワと変化していくものとあると思いますが、定まった枠とは異なる大きな流れの中でものに価値が置かれ、値段がつく様子を見られるのはとても面白いです。
本日は、明治の木製の古物商許可証と古物商の歴史についてでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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星
参考サイト:骨董商の歴史 ~平安時代から現代まで~https://ikeya-arts.com/column/%E9%AA%A8%E8%91%A3%E5%95%86%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E3%80%80%EF%BD%9E%E5%B9%B3%E5%AE%89%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%8B%E3%82%89%E7%8F%BE%E4%BB%A3%E3%81%BE%E3%81%A7%EF%BD%9E/