神奈川県鎌倉市にて、中国の古い塗漆ものの唐筆をお譲り頂きました
神奈川県鎌倉市にて、中国の古い塗漆ものの唐筆をお譲り頂きました。
木箱入りになります。
くまきちさん曰く、「そこまで古いものではないですよ!」とのことでした。
年代は不明ですが、かなり年季が入っているように見えます。
唐筆は高級なものになると螺鈿や象嵌が繊細に施されています。
こちらは塗漆(としつ)ものでして、1周5.5センチほどですが、手描きの絵柄はうまい具合にぐるりとつながっています。
山を背景に横笛を奏でる人、見物する人などが描かれており、なかなか風流です。
線描の縁は光沢があり、金のように見えます。
また、キャップの先と筆尻にはそれぞれ福・壽と入っています。
御目出度いお品だったのでしょうか。
さて、 見た目は良く似ている唐筆と和筆は具体的にどう違うのでしょう。
和筆は、余分な毛や逆毛を取り除いて筆先を整えてから束になっている根元を強く締めるので、後々の毛の抜けが少ないそうですが、唐筆は筆先をのりで固めてから最終工程で余分な毛などを取り去って筆先を整え松脂で根元を固めるため、おろしたての筆先は引っ張れば毛が抜けてしまうのだそうです。そのため、使用法としては、軸の方を捌かずに墨をしっかりつけて固めるのだそうです。
くまねこ堂では筆と同時に古い硯も時折入荷します。
次回はその中から数点を順にご紹介させて頂きます。
byキョーコ