東京都渋谷区にて、人間国宝 藤原啓の備前徳利をお譲り頂きました
東京都渋谷区にて、人間国宝 藤原啓の備前徳利をお譲り頂きました。
昨年6月にも同作家の備前徳利を当ブログでご紹介させていただきました。
是非見比べてみて頂ければと思います。
藤原啓は異色の陶芸家です。
文学の道を志して岡山から上京、出版社で勤めた後に物書きに専念するも行き詰まり、30代後半に帰郷します。
その後まもなくして三村梅景や金重陶陽(初の備前焼人間国宝)の指導を受け、才能を開花させていきます。
従来の備前焼の型にはまらずに、素朴さ・実直さ・独創性を併せ持ち、今も多くの人々に親しまれています。
藤原 啓 (ふじわら けい/1899年- 1983年)
[藤原啓 略歴]
明治32年(1899) 岡山県和気郡伊里村穂浪字井田(現、備前市)で生まれる。
昭和13年(1938) 39歳 陶工三村梅景より指導を受け、金重陶陽の志と技法を引き継ぐ。
昭和14年(1939) 40歳 初窯を焚く。
昭和17年(1942) 43歳 備前焼研究家桂又三郎の斡旋により、第一回個展を岡山市禁酒会館で開催。
昭和23年(1948) 49歳 国の指定による丸技作家の資格を受ける。
昭和24年(1949) 50歳 岡山県文化連盟賞受賞。
昭和28年(1953) 54歳 日本橋壼中居で個展開催。
昭和29年(1954) 55歳 北大路魯山人の斡旋により、日本橋高島屋で個展開催。
昭和30年(1955) 56歳 東京日本橋三越で個展を開催。岡山市の天満屋でも隔年で個展開催。
昭和31年(1956) 57歳 日本工芸会正会員。
昭和32年(1957) 58歳 岡山県指定無形文化財「備前焼」保持者に認定。
昭和33年(1958) 59歳 日本工芸会理事就任。
昭和37年(1952) 63歳 プラハ国際陶芸展にて金賞を受賞。ヨーロッパ、中近東諸国を巡る。
昭和38年(1963) 64歳 山陽新聞賞、岡山県文化賞、中国文化賞受賞。
昭和40年(1965) 66歳 中南米へ旅行。
昭和43年(1968) 69歳 古希記念展を東京日本橋三越にて開催。
昭和44年(1969) 70歳 新宮殿に゛擂座壼゛一対を納める。「備前・藤原啓」出版。岡山県天満屋で「藤原啓回顧展」開催。
昭和45年(1970) 71歳 重要無形文化財保持者(人間国宝)認定。
昭和46年(1971) 72歳 勲四等旭日章受章。
昭和48年(1973) 74歳 「第二回日本陶芸展」岡山高島屋にて「平櫛田中・藤原啓二人展」開催。岡山県より三木記念賞受賞。「藤原啓備前作品集」出版。
昭和49年(1974) 75歳 岡山天満屋にて「藤原啓喜寿記念展」開催。
昭和50年(1975) 76歳 迎賓館に゛備前水指゛゛備前花入゛を納める。
昭和51年(1976) 77歳 備前市名誉市民に。岡山天満屋葦川会館にて「古備前と藤原啓・雄父子陶芸展」開催。フランス、スイス、ベルギー三カ国巡回。日本橋高島屋にて喜寿記念「藤原啓自選展」開催。岡山山陽新聞画廊にて「唐津茶碗―荒川豊蔵・小山冨士夫・藤原啓合作展」開催。
昭和52年(1977) 78歳 東京高島屋にて「ヨーロッパ巡回帰国記念藤原啓・雄展」開催。財団法人「藤原啓記念館」完成。
昭和53年(1978) 79歳 岡山高島屋にて「藤原啓一門展」開催。旧宅跡に藤原啓記念碑建立。
昭和54年(1979) 80歳 傘寿記念展を岡山天満屋、姫路山陽、東京高島屋にて開催。
昭和55年(1980) 81歳 岡山県郷土文化財団に自作三十点を贈呈。
昭和56年(1981) 82歳 東京高島屋、大阪高島屋、姫路山陽、広島天満屋にて「藤原啓のすべて展」開催。「藤原啓自選作品集」出版。名誉県民(岡山県)に。
昭和57年(1982) 83歳 岡山天満屋にて「藤原啓の世界展」開催。記念館にて「藤原啓の交友展」開催。
昭和58年(1983) 84歳 死去。勲三等瑞宝章受章。
(藤原備前三代「炎の詩」ウエブサイトより参照させて頂きました。 http://www.fujiwarabizen.com/index.html)
byキョーコ