【ラベル選集③】1930年代モダンデザイン編
今回は1930年代にデザインされたラベルの中でも、ウルトラモダンなものを集めてみようと
思います。
関東大震災からの復興、世界恐慌のあおりを受けた不景気、満州事変などを経て、都市部に
花開いた束の間のモダン文化
巷には洋装をお洒落に着こなしモボ・モガと呼ばれた若い男女が闊歩し、洋画、ダンスホール
そしてジャズ音楽に親しみ、青春時代を謳歌していたわけでございます
当時のラベルの多くにモダンデザインらしきものが多数見受けられますが、今回はその中でも
特に選りすぐったものをご紹介したいと思います。
この二点は、ご存知お菓子の名店と当時の大手化粧品であったクラブ白粉のラベルです。
1930年代初頭らしくアールデコの影響を強く受けており、非常に大胆な配色やレタリング
が印象的です。
こちらは東横百貨店で発売されたと思われる南京豆の包装紙!
昭和初期はピーナッツの包装紙までモダンです
そして1930年代後半になると更に洗練された世界観が誕生してきます
モダンデザイン女性二態。
パーマネントにネッカチーフ、水色の手袋、当時の女性の最新モード、マストアイテム
だったことがうかがい知れます。
古臭さを一切感じさせませんね
そして極め付けは!コチラ!!!
オランダ行き豪華客船の案内なのでしょうか、1934(昭和9年とあります)
度肝を抜くような図案、配色、アメリカ的な大胆さの中で、富士山や五重塔もしっかりと
自己主張しており、エメラルドグリーンの空に浮かぶ月が良いアクセントになっています。
銘はありませんが、当時としては気鋭の一流アーティストがデザインを手がけた
のではないかと想像ができます。
モダンデザインのラベルは多数ございますので、数回に分けてご紹介できたらと
思います(続)
by こばちゃん