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今回お譲りいただきました中には、江戸時代の福岡藩士から八幡製鉄所を設立し、貴族院男爵議員となった安川敬一郎(1849-1934)の書簡がございました!
書簡といいましても、ご覧の通りに表装された巻物になっており、いかに大切に保管されて来たのか伺い知ることができます。
安川敬一郎氏の簡単な経歴を辿ると、嘉永2年に筑前国(現在の福岡県)に誕生し、江戸末期に福岡藩の教員となったものの、明治5年に上京し慶應義塾に入学したが、身内の不幸のために帰郷。
しかし故郷・福岡で炭鉱事業を立ち上げたことにより莫大な富を得、明治14年には頭山満の玄洋社に参加し、その安川氏の資金が玄洋社を支えていたんだとか。
その後、なんと孫文を神戸から東京に迎えて、4年もの間、毎月500円の生活費を提供していたそうです!!!
安川敬一郎氏がいなければ「中国革命の父・孫文」もここまで大成しなかったのではないか…と思うと感慨深い書簡になります。
それにしても明治中期の500円といえば、現在に換算するとン千万になるでしょうから、中華民国のかげの立役者と言っても過言ではないでしょう。
この書簡は大正14年に知人へ宛てた近況報告ですが、なかり長い内容の手紙を読み進めてみると、普通選挙についての記述が出てくるので、恐らく大正14年に安川氏が貴族院議員として立候補した周辺の時期に差し出されたものと思われ、封筒と中身が合致していることがわかります。
「乱筆御免」からはじまる書面からは几帳面な性格や、大物こその相手に対する気配りや常識を兼ね備えていた人物だったことが伝わってきます。
歴史上の人物はやっぱり違うな!と思わせる貴重なお品でございました。
ありがとうございました!
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こばちゃん