戦前のマッチ箱の巻紙のコレクションを入荷いたしました。
こんにちは。いつもくまねこ堂ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回ご紹介するお品物は、戦前(おそらく1930年代)に世に出回っていたマッチ箱の巻紙を集めた冊子です。
見るからにかなり年季が入っていて、綴じ糸も白茶けて、紙の端はぼろぼろと崩れてしまいそうです。また厚みがあり、100頁以上あるのではないでしょうか。1頁あたり9~10種類の巻紙が飾られていることからも、その数は莫大で、このコレクションの持ち主の方はかなり熱心な収集家であったことが拝察されます。
中身の方を覗いてみましょう。
上段中央には新宿伊勢丹の文字が見えますね。(伊勢丹は明治19年(1886年)創業)その右隣にはヤマサ醤油の広告。(ヤマサ醤油は正保2年(1645年)創業)さらにその下には東京朝日新聞の広告がありますね。
横長のものもちらほら見えて参りました。左上の神谷バー(明治13年(1880年)創業)や、その右の三朝温泉依山楼岩崎(大正9年(1920年)創業)は、現在でも運営しているので、足を運んでみてはいかがでしょうか。
この頁の中段左は、新宿松竹座の公演の広告で、「正月はまずエノケンで三十一日より初笑い」と書いてあります。エノケンとは昭和に活躍した舞台役者の榎本健一さんのことで、舞台公演の広告までマッチの箱には載っていたということは存じませんでした。
マッチの箱という何気ないものでも、収集すると、後々当時の風俗を知る貴重な史料になり得るのですね。
先日、荒川区のお客様より玩具類をお譲り頂きました。ありがとうございます。
拙文お読みいただきありがとうございました。
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赤尾