第一次世界大戦における日独戦争の絵はがきが入荷しました~ラスト一枚は閲覧注意

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 最近、第一次世界大戦(1914-1918年)における日独戦争に関係する絵はがきが入荷しました。具体的には、旧ドイツの在中国権益であった租借地・青島の砲台を日本軍が破壊、ないしドイツ軍が敗走に際して自ら爆破した跡地の写真を用いたはがきです。これらはがきの作成時期は定かでないものの、同時にお譲りいただいたはがきの中に昭和3年(1928年)の印が押されているものもあり、とりあえずは1928年ごろ、昭和初期の絵はがきだろうと思われます。

青島

青島

 

 キャプション中の台西鎮砲台とは、ドイツ租借地時代にドイツ当局の膠州湾鎮守府が建設したものです。その1とその3が手元にあります。

青島

 こちらは万年山砲台と記載されています。青島のドイツ租借地にはドイツ人名がつけられた山がいくつかあるのですが、そのうちのどれに該当するのかは、この絵はがきだけではわかりませんでした。

 より第一次世界大戦中の日独戦争であることが明確な絵はがきもあります。

青島

 これは、「青島大港内ニ爆沈セル独逸汽船」の絵です。

青島

 「青島占領記念碑」の絵はがき、という観光地みやげ然としたものもあります。このような絵はがきの意味は、昭和初期の旅行産業が中国での戦場跡地を観光スポットとして消費していたこととの関連で考える必要があります。そうした観点は下記の文献によって教えられました。

※ケネス・ルオフ「移動する帝国―絵葉書が語る大日本帝国―」『学習院大学国際研究教育機構研究年報』第2号(2016年)、4-21頁
https://bit.ly/2VJKoU4

 こうした観光産業と戦場跡地の結合という文脈で、どぎついですが、以下の絵はがきを紹介したいと思います。

馬賊 銃殺

 「支那馬賊ノ銃殺」と記載されています(いつ、どこの状況なのかはわかりません)。この絵はがきに、「ますますご清栄の段」「ご無沙汰しております」といった出だしで、はがきを差し出したりするのでしょうか。こうした当時の日常感覚を可能な限り復元することは歴史学の任務ですが、その上で現代に生きる私たちはその感覚とどのように向き合うべきなのかということも重大な課題だと考えています。

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小野坂


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