東京都内にて、大正~昭和期のチラシをお譲り頂きました
連続でお送りしていました大正から昭和にかけての新聞記事スクラップ帖。
ご紹介は本日が最後になります。
読むのが辛くなるような戦況を伝える記事がびっしり貼られたスクラップ帖とは別に、こんなチラシもいっしょになっていました。
東京日日新聞
東日機ニツポン 世界一周大飛行
「懸賞募集」 ニツポンは何時間で太平洋を横断するか 締切八月二十日
・・・盟胞ドイツ、イタリーは勿論のこと、世界の各國からも壮挙を祝して激励歓迎の言葉や着陸の希望が申込まれてゐる。
・・・ニツポンこそは世紀の「人気もの」でまことに感激に堪えぬ次第である~
かなり高揚した表現ですね!
日独伊三国同盟後のようですので、昭和15年以降の記事のようです。
裏面には、「世界一周大飛行の歌」が。(橋本國彦作曲)
一 國をうづめた 日の丸の 歓呼の中に 羽搏いて
わがニツポンは まつしぐら 六萬キロの 空を飛ぶ
二 廣い海原 雲の峯 越えつつめぐる 五大洲
わがニツポンは たくましい つばさで 強く抱くのだ
三 すさぶ吹雪と熱風の 太洋ふたつ 飛び越えて
わがニツポンの 行くかなた 大空晴れて 虹を呼ぶ
四 遠く故國を 幾千里 異郷に暮らす 同胞も
わがニツポンを 仰ぎ見て 「君が代」たかく 歌ふのだ
五 銀の翼に 陽をうけて 世界を結ぶ この使命
わがニツポンは 高らかに かちどきあげて 帰へるのだ
楽譜の始まりには『勇マシク』と入っています。
メロディーを追ってみましたら、曲調はやはり軍歌ものでした。
こちらはガラリと変わって「割烹旅館 池袋草津」の広告郵便です。
池袋の草津をご存知ですか 外國美人と温泉の御歓待?
「汽車もいらない池袋草津 医者も学者も来る銘湯」呵々
山手線池袋駅下車北へ三丁 人力車賃五十銭
三丁は約327m、ほぉー、人力車が走っていた頃なのですねえ、
このチラシはいつ頃のものか不明です。
池袋は今は繁華街ですが、戦前は田んぼが広がるようなのんびりした所だったそうです。
それにしても、こんな広告郵便がよく残っていたものだと感心します。
くまねこ堂には幅広く様々なお品がたくさん入ってくるのですが、
見慣れるというよりは毎度毎度感心して見入ってしまいます。
次回はガラリと変わって小粋な御扇子をご紹介いたします。
どうぞお楽しみに!
byキョーコ